令和の寺子屋チームダルマ

「お中元、何をもらうとうれしい?」──“感謝”を贈る文化は続くのか?

🟡 今回のテーマ:MC松村からの問い

「お中元でもらってうれしいものって何ですか? そもそも“贈る文化”って、続けるべきなんでしょうか?」

夏の季語でもある「お中元」。
最近では減ってきたこの風習について、三本楽座では単なる“贈答マナー”の話ではなく、日本人の精神性や文化の継承という視点から語り合いました。

🟢 1. 「贈り物文化」は合理か、儀礼か?

「高度経済成長期には、デパートの“贈答品”が文化の中心にあった」
「でも今では“贈らない若者”が多数派。公務員への贈答も禁止されたし、上司部下でも減った」

贈るかどうかは、“気持ち”と“社会背景”の間で揺れ動いているようです。

「もらったら“倍返し”しなきゃいけないから、もらいたくない…という気持ちもある」
「“心ばかり”の小さな手土産をいつも持ち歩いてる。ちょっとした気遣いは残したい」

こうしたやりとりから、「贈る文化=義務」ではなく、感謝を“見えるかたち”で伝える手段として再評価されていました。

🔵 2. “消えるもの”がうれしい? 季節を感じる贈り物

「季節に合った果物や、消えてなくなるものがうれしい」
「そうめん(揖保乃糸)、カルピス3種セット……。黒ラベルの高級感がちょっと誇らしい」

「24節気や由来が添えられていたら、“粋”だと感じる」

ものより気持ち、そして説明書きや一筆の“文”が心に残るという声もありました。
ただモノを渡すのではなく、「意味」と「背景」もセットで届ける──それが、現代の新しい贈り方かもしれません。

🟣 3. 「感謝のキャッチボール」は、今も有効なのか?

MC松村は問いかけます。

「昔は“お返し”が面倒だと思っていた。でも最近、これは“感謝のキャッチボール”なんだと感じるようになった」
「贈り物文化の根っこには、“人としての品格”や“生き方の哲学”があるのでは?」

「一筆添える」「贈る相手を思い浮かべる」「手間をかける」──そのすべてが、“礼”の精神であり、“心を使う練習”なのかもしれない。

こうしたやり取りから浮かび上がったのは、贈り物とは“モノのやり取り”以上に、“人間性のやり取り”であるという視点でした。

🔴 4. ミャンマーにもある「ものを贈る」文化

「ミャンマーにも“感謝をモノで表す”文化がある。親戚同士でも、贈り物をし合うのが一般的」

日本に限らず、“感謝を目に見える形にする”という文化は世界共通であることが分かりました。
それは時に、“義務”にも“負担”にもなり得ますが、だからこそ丁寧に続ける価値があるのかもしれません。

🟠 今回の対話から浮かんだ“問い”

・贈り物は、“気持ちの表現”か、“社会的な義務”か?
・贈答文化はこのまま消えてしまうのか? それとも“かたち”を変えて残るのか?
・感謝を伝える方法として、“贈り物”の価値をどう見直せるだろうか?

終わりに:モノ以上の何かが伝わる贈り方

贈り物とは、言葉で言いにくい感謝や気持ちを、かたちある何かに託す行為
その中に、贈る人の「哲学」や「距離感」や「丁寧さ」が含まれている。

「もらってうれしい」は、“気づかい”の物語かもしれない。
お中元という風習の先にあるのは、「人を想う心」が続いていく社会の姿かもしれません。

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三本楽座は、筋トレ × 瞑想 × 対話を通じて、心と身体、暮らしと社会のリズムを整える場です。
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