「生成AIで変わる日常とは?」──技術と人間性の境界線を問い直す
Team Dharmaの取り組みの1つとして、月に2回三本楽座という筋トレ × 瞑想 × 対話を通じて、自分の身体・心・思考を整える実践会があります。今回は、「生成AIで変わる日常とは?」をテーマに4〜5名でディスカッションをしました。
🟡 今回のテーマ:MC松村からの問い
「生成AIが当たり前になった今、私たちの日常や人間らしさはどう変わっていくのでしょうか?」
生成AI(ChatGPTやGeminiなど)が私たちの生活や仕事に急速に入り込み、もはや“特別な技術”ではなく、誰もが手軽に使える”道具”になりました。
今回の三本楽座では、AIをどう使うか・どう付き合うか、距離の取り方、そして”人間らしさ”とは何かについて、それぞれの思考と感覚が交わりました。
🟢 1. AIとの距離感──便利と依存のはざまで
「会議や仕事の整理、日々の業務の効率は、生成AIで格段に上がった」
「だけど、極端に依存するのでもなく、否定するのでもなく、“中庸”で付き合う意識が必要だと感じる」
生成AIは時間のゆとりを生み出す手段として活用することで、「哲学書を読む」「YouTubeで学ぶ」「本質を考える」など、自分を整える時間が生まれるという意見も出ました。
日常のタスクを整理し、余白の時間でコーヒーを飲む、読書をする、哲学にふれる。
AIはその“ゆとり”をつくる役目を果たしています。
🔵 2. AIが導く「哲学」や「信仰」の再構築
「思い悩んでいたからこそ人は宗教や哲学に救いを求めた」
「人間は悩みの中で宗教や哲学に助けを求めていたが、今後は、AIが“聖書代わり”に使われる時代が来るのではないか」
こうした声は、生成AIが単なる情報ツールを超えて、人間の価値観や信念に影響を与える存在になりうるという深い問いを投げかけていました。
そんな中で話題に上がったのが、「耳障りの良い答えばかり返す“自分専用AI”」の存在です。
例えば、Caht GPTに松下幸之助氏や稲盛和夫氏の言葉、思想を読み込ませたら、その人のようなアドバイスをくれる”マイメンターAI”ができるかもしれません。
しかし、それは自分にとって耳触りが良く都合が良いことしか言わないメンターになってしまう可能性も秘めています。
この問いは、「AIに何を学ばせるのか」「私たちに何を求めているのか」という人間側の責任と意図を問うものでもあります。
🟣 3. AIに仕事を奪われる?という不安の正体
「AIは“仕事を奪う存在”という印象を持っている人も多い。特に発展途上国ではその傾向が強い」
「でも、AIの導入は早く、”特別なITツール”ではなく、誰もが使う”日常の道具”になりつつある
「“アーリーアダプター”だけのものではない。」
映画「ラストマイル」の話題では、ロボットによるカスタマーサクセスの合理化と、それに反発する人間の声が紹介されました。
結局”人の声”を吸い上げ、人のために制度や技術を調達していくのもまた人間である、と語られました。
AIや機械を導入することで効率は上がる一方で、人の“役割”が変化していく現実。
その中で大切なのは、「人にしかできない仕事とは何か?」を問い続けることだという視点も共有されました。
🔴 4. 行動するのは「人間だけ」──無謀さこそ人間の強み?
「行動・決断しない経営者は辞めた方がいい(by 西野氏)」
「AIには判断はできても、“無謀な挑戦”はできない。そこが人間の役割」
「私たちは“地球に生まれてきた理由”を問い直す時代に入っている」
「物欲や地位ではなく、“魂”や“意識”に目を向ける人が増えている気がする」
さらに、ある参加者がはっきりと語った言葉が印象的でした。
「人間らしさとは、腹の底からの勇気を出すこと」
「無理無謀な判断ができるのは人間だけ」
そして、こんな問いも共有されました。
「挑戦、変革、革命ーーこうした”飛躍”はAIにはできない。最後に”動く”のは人間」
AIはあくまでサポーター。最終的に、「何をするか」「どこに飛び込むか」を決めて行動できるのは、意志を持った人間だけという強いメッセージが浮かび上がりました。
生成AIの進化は、単なるツール革命ではなく、人類の内的変容を引き起こす触媒でもあるという捉え方が提示されました。
🟠 5. 今回の対話から浮かんだ“問い”
- AIがあっても、私たちは「自分で考える」ことを手放さずにいられるか?
- 便利さの先にある“依存”と“鈍化”にどう向き合うか?
- 私たちはAIとともに「何を信じ」「何に向かう」のか?
- 生成AIとの共存で、私たちは”思考”をどう鍛え直すべきか?
✨終わりに:生成AIは“あなたの鏡”になる時代へ
生成AIは、私たちの「便利」を支えるだけではなく、私たちの”人間らしさ”、思考力・表現力・問いを立てる力を刺激してくれる鏡のような存在になりつつあります。
一方で、“思考停止”の原因にもなり得る。だからこそ、自分の中の“判断力”と“探求心”を持ち続けることが求められます。
どんな問いをたて、どんな価値観を育てていくのかは、AIではなくわたしたちの”腹の底”からの勇気にかかっています。
「覚悟を持って行動をする」こと、それだはAIにはできない。
今、改めて人間にしかできないことが問われているのかもしれません。
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三本楽座は、筋トレ × 瞑想 × 対話を通じて、自分と深く向き合い、他者との交流から気づきを得る場です。
月2回、日曜日に開催。生成AI、家族観、死生観、季節文化など、幅広いテーマを少人数で深く語り合います。
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