令和の寺子屋チームダルマ

「お彼岸とは何か?」──季節の巡りと魂に向き合う日本の知恵

 🟡 今回のテーマ:MC松村からの問い

 「“お彼岸”って、あなたにとってどんな意味がありますか?」

三本楽座では、春分の日が近づくこの時期に、「お彼岸」という日本特有の風習について語り合いました。
スーパーに並ぶおはぎ、家族での墓参り、そしてそこに込められた“意味”とは一体何なのでしょうか。

 🟢 1. 「お彼岸」は生活に溶け込んだ季節の節目

ある参加者は、こんな風に話し始めました。

 「小さい頃は、“おはぎが食べられる日”として楽しみにしていた」 
「“暑さ寒さも彼岸まで”という言葉通り、春の彼岸ではタイヤ交換の目安になっていた」

こうして見ると、「お彼岸」は身近な暮らしと自然の変化を結ぶ節目として、日本人の生活に静かに根づいていることがわかります。

 🔵 2. 魂と季節が交差する感覚

話はやがて、「魂」と「季節」の交差点へと広がっていきました。

 「雪が残る春の墓参は難しいけれど、秋のお彼岸ではちゃんとお墓に行く」
 「亡くなった人の魂が、49日を経て上がっていくのを“白い綿”のように感じたことがある」
 「魂の重さは21g──そんな感覚的な話も、子どもながらに受け取っていた」

こうした感覚は、目に見えないものに意味を見出す日本文化の一端であり、現代の私たちにとって貴重な“情緒の知恵”とも言えるかもしれません。

 🟣 3. お彼岸と「24節気(にじゅうしせっき)」のつながり

多くの意見が交わる中で、共通して語られたのは24節気の感覚の大切さでした。
「春分や秋分を含む24節気は、茶道や和菓子の世界でも大切にされている」
 「ある老舗和菓子店は、常に節気に沿って商品を変えていて、それが美意識や季節感を育てることに繋がっている」

また、別の参加者はこう語ります。

 「義理の母が、24節気を軸に行事や儀式を丁寧にしていた。大変だったろうけど、それが文化の継承だったのかもしれない」

季節を“知識”ではなく“身体感覚”で受け取ること。
それが、お彼岸に込められた大切な感性の1つなのかもしれません。

 🔴 4. 忘れられがちな“祈り”と“情緒”を見直す機会

MC松村は、今回の対話を振り返ってこう語りました。

 「これまで“祭祀”や“儀式”は、自分にとってどこか面倒なものだった」
「でも、お彼岸を通じて、“言葉・祭祀・食・節気”という日本文化の核に触れられた」
 「それらはすべて、“情緒”を磨く機会だったのではないか?」

そして現代は、“センスの時代”とも言われています。

そのセンスとは、単なる美意識ではなく、「日々の暮らしの中で、目に見えない価値を感じ取る力」ではないでしょうか。

 🟠 5. 今回の対話から浮かんだ“問い”

*お彼岸を、季節の変わり目としてだけでなく「魂との対話」として捉えたことはあるか?

*形式ではなく、儀式の“意味”をどう伝えていけるか?

*私たちはどのくらい「情緒」を大切にして生きているだろうか?

 ✨終わりに:心の奥の感性を、そっと手入れする時間

お彼岸とは、単なる宗教行事でも年中行事でもなく、自分と自然と“見えない存在”を結ぶ静かな時間。
忙しい日々の中で立ち止まり、ふと自分の内側に耳を澄ませる。
そんな“心の節目”として、これからの時代にますます必要とされていくのかもしれません。

 📩三本楽座へのご案内

三本楽座は、筋トレ × 瞑想 × 対話を通じて、身体・心・思考の調和を目指す場です。
毎月2回、日曜日に開催しています。テーマに正解はありません。どんな考えでも歓迎です。

 🌱 ご参加希望の方は、こちらのページの「その他のお問合せ」から送信してください。

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